ホームコラム › 犬・猫の呼吸の変化|速い・浅い・音がするときの見…

犬・猫の呼吸の変化|速い・浅い・音がするときの見方と受診の目安

公開日:2026/07/04 更新日:2026/07/04 健康サイン
犬・猫の呼吸の変化|速い・浅い・音がするときの見方と受診の目安

「なんか息が変かも」、その直感を大切に

その子がいつものようにそばで寝ているとき、ふと「なんか呼吸が速くない?」と気になったことはありませんか。あるいは、寝息に聞いたことのない音が混じっていたり、胸やお腹の動きがいつもと違うように見えたり。

呼吸の変化は、体の中で何かが起きているときにいちばん早く現れるサインのひとつです。でも、「気のせいかな」「寝てるだけだし」と見過ごしてしまいがちな部分でもあります。

この記事では、犬と猫の呼吸について「正常ってどんな状態?」というところから、「これは様子を見ていい?それとも急いで病院へ?」という判断の目安まで、できるだけわかりやすくお伝えします。

正常な呼吸数の目安を知っておこう

まず、健康なときの呼吸数を知っておくことが大切です。呼吸数は「1分間に胸やお腹が上下する回数」で数えます。安静時(寝ているとき・落ち着いているとき)に計るのがポイントです。

  • 犬の安静時呼吸数:1分間におよそ15〜30回
  • 猫の安静時呼吸数:1分間におよそ20〜30回

ただし、運動の直後や暑い日、興奮しているときは自然と呼吸が速くなります。これは体温調節や酸素補給のための正常な反応なので、落ち着いてから再度確認してみてください。

大切なのは「うちの子のふだんの呼吸数」を知っておくこと。個体差もあるので、元気なときに一度計って記録しておくと、変化に気づきやすくなります。

呼吸が「速い」とき、考えられること

安静にしているのに呼吸が速い、あるいは1分間に40回を超えているような場合は、体が何かしらのサインを出しているかもしれません。

犬の場合、パンティング(口を開けてハァハァする呼吸)は暑さや興奮時には自然なことですが、涼しい室内で安静にしているのにパンティングが続く場合は注意が必要です。痛みや不安、発熱、心臓や肺の問題などが関係していることがあります。

猫の場合、口を開けて呼吸すること自体がかなり珍しく、ストレスや体調不良のサインであることが多いです。猫が口呼吸をしているときは、早めにかかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。

また、呼吸が速いだけでなく、お腹を大きく使って苦しそうに呼吸しているように見える場合は、より注意が必要なサインです。

呼吸が「浅い・弱い」とき

呼吸が速いのとは逆に、胸やお腹の動きが小さく、浅くなっているように見えることもあります。

浅い呼吸が続くときは、胸に水がたまっている(胸水)、肺の機能が落ちている、あるいは痛みをかばっているなど、さまざまな原因が考えられます。

とくに、呼吸のたびに体全体が揺れるほど力を使っているように見えたり、口や舌の色が青白い・紫がかって見える場合は、酸素が十分に届いていないサインの可能性があります。このような場合は、急いでかかりつけの動物病院へ連絡してください。

呼吸に「音がする」とき

呼吸の音にも、いくつかのパターンがあります。

いびきのような音(グーグー・ガーガー)
短頭種(フレンチブルドッグ、パグ、ペルシャ猫など)は構造上、いびきをかきやすい傾向があります。ただし、以前よりも音が大きくなった、苦しそうな様子がある、という場合は一度相談してみましょう。

ゼーゼー・ヒューヒューという音
気管や気道が狭くなっているときに出やすい音です。アレルギー、気管支炎、気管虚脱(とくに小型犬に多い)などが関係していることがあります。

ブーブー・ズーズーという鼻音
鼻腔内に何かある、鼻炎、鼻腔内ポリープなどが原因のことがあります。くしゃみや鼻水を伴う場合は、耳鼻咽喉系のトラブルも疑われます。

猫の喉のゴロゴロ音は、リラックスしているときの正常なゴロ音とは別に、呼吸困難のサインとして出ることもあります。苦しそうな様子と組み合わさっている場合は注意してください。

こんなときは急いで受診を

以下のサインが見られるときは、様子を見ずに早めに動物病院へ連絡することをおすすめします。

  • 口や舌が青白い・紫がかっている
  • 口を開けたまま苦しそうに呼吸している(とくに猫)
  • 体全体を使って必死に呼吸している
  • 横になれず、座ったままや立ったまま呼吸している
  • 呼吸のたびに鼻の穴が大きく広がる
  • ぐったりしていて、呼びかけに反応が薄い
  • 急に呼吸が速くなり、10〜15分たっても落ち着かない

これらは「今すぐ」のサインです。夜間や休診日であっても、夜間救急に対応している動物病院を探して連絡してみてください。

日ごろから「ふだんの呼吸」を知っておくことが大切

呼吸の変化に気づくためには、「うちの子のふだん」を知っていることがいちばんの近道です。

寝ているときの呼吸数を月に一度でも記録しておくと、「先月は18回だったのに今日は34回ある」という変化に気づけます。数字として残しておくことで、受診時に獣医師にも正確に伝えられます。

もふ手帳のような健康記録アプリを使うと、日付とともに呼吸数や気になった様子をメモしておけるので、「いつから変わったんだろう」という振り返りにも役立ちます。

今日からできる、小さな一歩

まず今日、その子が安静にしているときの呼吸数を1分間計ってみてください。胸やお腹が上下する回数を、スマホのタイマーを使いながら数えるだけでOKです。

その数字を、日付と一緒にどこかにメモしておきましょう。手帳でも、スマホのメモでも。「ふだんの呼吸数」を知っているだけで、いざというときの判断がずっとしやすくなります。

呼吸は、その子が毎日何万回も繰り返している、命そのものの動き。その小さなリズムに、あなたの手が気づいてあげられますように。

「もふ手帳」は、犬と猫の毎日を10秒で記録できるWebサービスです。体調・ごはん・体重の記録が「いつもと違う」への気づきになり、その子だけの一冊の本になっていきます。記録は無料・何頭でも登録できます。

無料ではじめる(14日間フルおためし・カード不要)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬・愛猫に気になる症状があるときは、かかりつけの動物病院にご相談ください。