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犬・猫の「舌・歯茎の色」でわかる健康サイン|ピンク色が教えてくれること

公開日:2026/08/05 更新日:2026/08/05 健康サイン
犬・猫の「舌・歯茎の色」でわかる健康サイン|ピンク色が教えてくれること

歯茎の色が「体の窓」になる理由

その子の口をそっと開けて、歯茎や舌の色を見たことはありますか?

「歯みがきのときしか見ない」「嫌がるから触れない」という方も多いかもしれません。でも実は、歯茎や舌の粘膜の色は、血液の循環や酸素の状態を直接映し出す、とても正直なサインです。体の表面からは見えにくい「内側の変化」が、粘膜の色にはっきりと現れることがあります。

毎日少しだけ意識して観察するだけで、「いつもと違う」に早く気づける可能性がぐっと高まります。難しい道具も知識も必要ありません。ただ、見る習慣をつけること。それだけで十分です。

健康な子の「正常色」を知っておこう

まず基準を知ることが大切です。健康な犬・猫の歯茎や舌の色は、淡いサーモンピンク〜鮮やかなピンク色が目安とされています。

確認するポイントは次の3か所です。

  • 歯茎(上唇をめくった内側)
  • 舌の表面
  • 下まぶたの内側(結膜)

これらはいずれも粘膜で、毛細血管が豊富に通っています。血液の色(ヘモグロビンの赤)が透けて見えるため、血液の状態を反映しやすいのです。

「うちの子のいつもの色」を知っておくことが、変化に気づく第一歩になります。元気なときに一度確認して、頭の中に「基準」を持っておきましょう。

こんな色の変化は要注意

歯茎や舌の色が次のように変わっていたら、体の中で何かが起きているサインかもしれません。それぞれの意味を知っておきましょう。

白っぽい・青白い
貧血や血液の循環不全、内出血などが疑われます。特に急に白くなっている場合は、早急な対応が必要なことがあります。

青紫色・紫がかっている(チアノーゼ)
血液中の酸素が不足しているサインです。呼吸器や心臓に関わるトラブルが起きている可能性があります。このような色の変化は、緊急性が高い状態のひとつです。

黄色みがかっている(黄疸)
肝臓や胆嚢、赤血球の異常などが考えられます。白目や耳の内側が黄色くなっていないかも合わせて確認してみてください。

鮮やかな赤・レンガ色
熱中症や敗血症(全身性の感染症)などで見られることがあります。特に夏場に外出後や、高温の環境にいたあとに気づいたときは注意が必要です。

斑点状の出血点(小さな赤い点が散らばっている)
血小板の異常や血液凝固の問題が疑われます。歯茎に点状の出血が見られる場合は、見逃さないようにしましょう。

これらはあくまでも「気づきのヒント」であり、色だけで病気を特定することはできません。気になる変化があれば、かかりつけの獣医師に相談することが大切です。

猫と犬で少し違う「口の中の個性」

犬と猫では、口の中の粘膜の色に個体差があることも知っておきましょう。

犬の場合、多くの子はサーモンピンクですが、口の中に色素沈着がある子もいます。黒や茶色のまだら模様がある場合は、それがその子の「正常」です。チャウチャウやシャーペイなど、舌が青紫色の犬種もいます。こうした個体差を「異常」と混同しないよう、まずはその子の平常時の色を把握しておくことが重要です。

猫の場合、一般的にはピンク色が正常ですが、猫も個体によって色の濃淡に差があります。また猫は口を開けさせること自体が難しい子も多いので、下まぶたの内側(結膜)を確認する方法が取り入れやすいこともあります。

毛細血管再充満時間(CRT)も一緒に確認しよう

歯茎の色と合わせて確認できる、もうひとつの観察ポイントが「毛細血管再充満時間(CRT)」です。

方法はとても簡単です。

1. 指で歯茎を軽く押して白くする
2. 指を離す
3. 元のピンク色に戻るまでの時間を計る

約1〜2秒以内でピンクに戻れば正常とされています。3秒以上かかる場合や、なかなか色が戻らない場合は、血液の循環に問題が起きている可能性があります。

これも「いつもの感覚」を知っておくことが大切です。健康なときに試しておくと、「今日はちょっと遅い気がする」という変化に気づきやすくなります。

受診の目安:こんなときはすぐに動いて

粘膜の色の変化は、体の緊急サインであることがあります。次のような状態が見られたら、できるだけ早くかかりつけの獣医師に連絡してください。

  • 歯茎が白い・青白い・青紫色になっている
  • 呼吸が速い・苦しそう・口を開けて呼吸している(特に猫)
  • ぐったりしている・立てない・意識がもうろうとしている
  • 急に倒れた・けいれんしている

これらは「様子を見ていい」サインではなく、すぐに動くべきサインです。夜間や休診日であっても、緊急対応できる動物病院を探してください。

一方で、「なんとなくいつもより薄い気がする」「少し前より色が違う気がする」という程度であれば、次の通院時に相談するか、電話で状況を伝えてみましょう。「大げさかな」と思わず、気になったことは伝えることが大切です。

「見る習慣」は、ある日の命綱になる

歯茎の色を確認することは、特別な検査でも難しいスキルでもありません。毎日の歯みがきや、ごはんのあとのふれあいのなかで、ちらっと見るだけでいい。

ただ、それを「習慣」にしておくかどうかが、大きな差を生むことがあります。

「あれ、今日はなんか色が薄い気がする」と気づけるのは、「いつもの色」を知っている人だけです。毎日見ているからこそ、変化に気づける。それが早期発見につながります。

日々の観察を「もふ手帳」に記録しておくと、「あのとき気になっていた」という記憶を形に残せます。受診のときに「いつから・どんな変化が」を伝えやすくなるのも、記録の大切な役割です。

今日からできる、小さな一歩

今日、ごはんのあとかブラッシングのついでに、その子の歯茎をそっと確認してみてください。上唇を軽くめくって、色を見るだけでOKです。

そして、「今日のうちの子の歯茎はこんな色だった」と、心の中に(またはメモに)残しておきましょう。それが「いつもの色」という基準になります。

嫌がる子には無理をせず、下まぶたの内側を見るだけでも十分です。大切なのは、見ようとする習慣を持つこと。その小さな積み重ねが、あの子を守る力になります。

「もふ手帳」は、犬と猫の毎日を10秒で記録できるWebサービスです。体調・ごはん・体重の記録が「いつもと違う」への気づきになり、その子だけの一冊の本になっていきます。記録は無料・何頭でも登録できます。

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この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬・愛猫に気になる症状があるときは、かかりつけの動物病院にご相談ください。