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犬・猫のリンパ節の腫れ・しこり|体の表面から気づく健康サインの見方

公開日:2026/07/16 更新日:2026/07/16 健康サイン
犬・猫のリンパ節の腫れ・しこり|体の表面から気づく健康サインの見方

愛犬や愛猫をなでているとき、ふと「あれ、ここになにかある」と感じた経験はありませんか。

皮膚の下にころんとした感触、いつもとちょっと違うふくらみ。そんな小さな「あれ?」が、実は体の内側からの大切なサインであることがあります。今回は、犬・猫の体の表面から気づける健康サイン、とくに「リンパ節の腫れ」や「しこり」について、飼い主さんが知っておきたいことをやさしくまとめました。

リンパ節って、どんな役割をしているの?

リンパ節は、体の免疫システムの一部です。体の中に細菌やウイルスなどの異物が入ってきたとき、それを撃退しようと働くリンパ球が集まっている場所です。

人間と同じように、犬や猫にも全身にリンパ節があります。首の下、脇の下、内ももの付け根(鼠径部)、膝の裏側(膝窩)、顎の下(顎下)など、いくつかの場所に存在しています。

健康なときのリンパ節は、指でそっと触れてもほとんどわからないくらいの大きさです。ところが、体の中でなにかが起きているとき——たとえば感染症や炎症、あるいはそれ以外の原因——リンパ節が腫れて大きくなることがあります。

つまり、リンパ節の腫れは「体が一生懸命戦っているよ」というサインのひとつと言えます。

飼い主さんが気づける「しこり」の場所

リンパ節の腫れに限らず、犬・猫の体には様々な「しこり」ができることがあります。飼い主さんが日常のスキンシップの中で気づきやすい場所を覚えておくと、早めのケアにつながります。

  • 顎の下・首の周り:顎下リンパ節や頸部リンパ節がある場所。口や歯のトラブルと関係することも。
  • 脇の下・前足の付け根:腋窩リンパ節がある場所。前足をなでているときに気づくことが多い。
  • 内もも・後ろ足の付け根:鼠径リンパ節がある場所。お腹をなでるときに触れやすい。
  • 膝の裏側:膝窩リンパ節がある場所。後ろ足のケアのときに確認を。
  • 皮膚の表面・皮下:リンパ節以外にも、脂肪のかたまり(脂肪腫)や皮膚の腫瘤など、様々なしこりができることがあります。

どの場所であっても、「いつもとなにかが違う」という感覚を大切にしてあげてください。

こんなときは気をつけて。観察のポイント

しこりや腫れを見つけたとき、あわてすぎる必要はありませんが、いくつかのポイントを観察しておくと、受診のときにとても役立ちます。

大きさ・形
どのくらいの大きさか(目安として、豆粒くらい、小指の先くらいなど)、丸いか、不規則な形か。

硬さ・動き
触ったときに柔らかいか硬いか。皮膚の上でころころ動くか、動かないか。

皮膚の状態
しこりの上の皮膚が赤い、熱を持っている、脱毛している、傷がある、などの変化はないか。

その子の様子
触れると痛がるか、嫌がるか。食欲・元気・体重に変化はないか。

いつから・変化の速さ
いつ気づいたか、大きくなっている感じがするか、変化のペースはどうか。

これらをメモしておくと、受診のときに獣医師にとても伝えやすくなります。

しこりの「良性」と「悪性」は飼い主には判断できない

ここで、とても大切なことをお伝えします。

しこりが「良性か悪性か」「危険かどうか」は、見た目や触った感触だけでは判断できません。やわらかくてころころ動くからといって必ず安全とは言えませんし、逆に硬くて動かないからといって必ず深刻とも限りません。

診断は必ず獣医師が行うものです。 飼い主さんにできるのは「気づくこと」と「記録すること」、そして「適切なタイミングで受診すること」です。

「なんでもないかもしれないし、病院に行くのは大げさかな」と思う気持ちはよくわかります。でも、その子が自分で「ここが変」と言えない分、飼い主さんの気づきがその子を守る大きな力になります。

受診の目安——こんなときは早めに

以下のような場合は、早めにかかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。

  • しこりが急に大きくなっている(数日〜1〜2週間で明らかに変化している)
  • 複数の場所に同時にしこりがある
  • 元気がない、食欲が落ちている、体重が減っているなどの全身症状を伴っている
  • しこりの表面が赤い、ただれている、出血している
  • 触れると明らかに痛がる
  • 呼吸が苦しそう、飲み込みにくそうにしている(首や喉の腫れの場合)

逆に、小さくて変化がなく、その子が元気で食欲もある場合でも、「次の定期健診のときに確認してもらおう」と決めておくのがおすすめです。「いつから・どのくらいの大きさ」をメモしておくと、受診のときに役立ちます。

日常のスキンシップが「早期発見」になる

リンパ節の腫れやしこりの早期発見に、特別な道具は必要ありません。毎日のスキンシップが、そのままボディチェックになります。

ブラッシングのとき、お腹をなでるとき、抱っこするとき——指の腹でそっと体全体を触れながら、「いつもと同じかな」と確認する習慣をつけてみてください。

特に気をつけたいのは、毛が長い子や、もふもふした被毛の子です。見た目ではわかりにくいので、手で触れることが大切です。

月に一度、「全身をさわってみる日」を決めてしまうのもいい方法です。その日に気づいたことをひとことメモしておくと、変化を追いやすくなります。もふ手帳のような記録ツールに「しこりなし」「左脇に小さなふくらみあり」などと残しておくと、次の受診のときに「いつから気になっていたか」が一目でわかります。

脂肪腫・皮膚腫瘤——よく見られるしこりのこと

しこりのすべてが深刻なものではありません。犬に多い「脂肪腫(しぼうしゅ)」は、皮膚の下に脂肪が集まったもので、やわらかくてよく動き、多くの場合は良性です。中高齢の犬に多く見られます。

猫では、皮膚の表面にできる小さな腫瘤や、注射部位に関連した変化などが見られることがあります。

ただし、繰り返しになりますが、見た目や触った感触だけで「大丈夫」と判断することは飼い主さんには難しいことです。「これは脂肪腫だろう」と思っていても、念のため獣医師に確認してもらうことで安心できますし、万が一のときの早期発見にもつながります。

今日からできる、小さな一歩

まず今日、その子を抱っこするついでに、首の下・脇の下・内ももを、指の腹でそっとなでてみてください。「いつもと同じ感触だな」と確認できるだけで十分です。

そして、気になる変化を見つけたら、スマホのメモアプリでも、もふ手帳でも、どこかに「気づいた日付・場所・大きさの目安」をひとことだけ書き残してみてください。その小さな記録が、受診のときに獣医師への大切な情報になります。

「なんでもないといいな」と思いながら触れるその手が、その子の健康を守る、いちばんやさしい検診です。

「もふ手帳」は、犬と猫の毎日を10秒で記録できるWebサービスです。体調・ごはん・体重の記録が「いつもと違う」への気づきになり、その子だけの一冊の本になっていきます。記録は無料・何頭でも登録できます。

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この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬・愛猫に気になる症状があるときは、かかりつけの動物病院にご相談ください。