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シニア犬・シニア猫のトイレ変化|回数・量・姿勢でわかる老化サインと受診の目安

公開日:2026/07/05 更新日:2026/07/05 シニア
シニア犬・シニア猫のトイレ変化|回数・量・姿勢でわかる老化サインと受診の目安

トイレの変化は、その子からの「小さな手紙」

年を重ねた犬や猫を見ていると、「なんとなくトイレが変わった気がする」と感じる瞬間が増えてきませんか。

トイレに行く回数が増えた。逆に、以前より減った気がする。踏ん張る時間が長くなった。出た後の色がいつもと違う——。

そういった変化は、見過ごしてしまいがちです。「年だから仕方ない」「たまたまかな」と思って、記録もせずに流してしまうことも多いでしょう。でも実は、トイレの様子はその子の体の中で起きていることを、いちばん正直に教えてくれるサインのひとつです。

この記事では、シニア期に入った犬や猫のトイレの変化について、何を観察すればいいか、どんなときに受診を考えるべきかを、ひとつひとつ丁寧にお伝えします。

シニア期のトイレ、何が変わりやすい?

シニア期に差しかかると、体のあちこちで少しずつ変化が起きます。筋肉量が落ちる、ホルモンバランスが変わる、腎臓や膀胱の働きが変化する——こうした全身の変化が、トイレの様子にも表れてきます。

特に変化が出やすいのは、次のような点です。

  • おしっこの回数・量:増える場合も減る場合もある
  • うんちの硬さや形:便秘がちになる子が多い
  • トイレにかかる時間:踏ん張る時間が長くなる
  • トイレまでの移動:間に合わなくなることがある
  • 色やにおい:いつもと違う色やにおいが出ることがある

これらは「老化の自然な変化」として現れることもありますが、病気のサインとして出ることも少なくありません。大切なのは、「いつもと違う」に気づける目を持っておくことです。

おしっこの変化|量・回数・色をチェック

シニア犬・シニア猫に多いのが、おしっこに関わる変化です。

量が増えた・回数が増えた場合、腎臓の機能低下や糖尿病、クッシング症候群(犬に多い)、甲状腺機能亢進症(猫に多い)などが関わっていることがあります。「水をよく飲むようになった」という変化と一緒に現れることも多いので、水分摂取量もあわせて観察してみてください。

量が少ない・出にくそうにしている場合は、尿路結石や膀胱炎、前立腺の問題(去勢していないオス犬)などが考えられます。特に猫は尿道が細く、完全に詰まってしまうと命に関わることもあります。何度もトイレに行くのに少ししか出ない、または全く出ない場合は、早めに受診することをおすすめします。

色の変化も見逃せません。健康なおしっこは薄い黄色〜黄色ですが、赤みがかっていたり、濁りが強かったり、茶色っぽくなっていたりする場合は、何らかの異変が起きているサインかもしれません。

うんちの変化|硬さ・形・回数・色

シニア期の犬や猫は、腸の動きが緩やかになることで便秘になりやすい傾向があります。特に猫は、シニアになると慢性的な便秘に悩む子が増えます。

便秘のサインとしては、

  • トイレに長い時間座っているのに出ない
  • 出てもコロコロした硬い便が少量だけ
  • 何度もトイレに行くが空振りが続く

といった様子が見られます。水分不足や運動量の低下、食物繊維の不足なども関係することがありますが、腸の機能そのものや、腫瘍などが関わっていることもあるため、続く場合は受診の目安です。

逆に下痢や軟便が続く場合も要注意。シニア期は消化機能が落ちていることが多く、ちょっとした食事の変化でも影響を受けやすくなります。1〜2回の軟便であれば様子を見ることもありますが、血が混じっている、ぐったりしている、2〜3日以上続くといった場合は早めに受診を。

色の変化では、黒っぽいタール状の便は消化管の出血を示すことがあり、注意が必要です。

トイレの「姿勢」と「様子」も大切な情報

何が出たかだけでなく、トイレ中の姿勢や表情も観察してみてください。

踏ん張るときに声を出す、体をかがめるのがつらそう、腰が震えている——こうした様子は、関節の痛みや腰の問題を抱えている子に見られることがあります。特にシニア犬は椎間板ヘルニアや関節炎を抱えていることも多く、「踏ん張る姿勢がつらい」という状態が便秘の原因になることもあります。

また、トイレに間に合わない(失禁・粗相)が増えてきた場合も、単なる「しつけの問題」ではなく、膀胱の括約筋の衰えや神経の問題、認知機能の低下などが関わっていることがあります。叱るのではなく、「体から何かを伝えようとしているのかもしれない」という目で見てあげてください。

こんなときは早めに受診を

以下のような変化が見られたときは、様子を見すぎずにかかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。

  • おしっこが全く出ない、またはほとんど出ない(特に猫)
  • 血尿・血便がある
  • 黒っぽいタール状の便が出た
  • 何度もトイレに行くが何も出ない状態が続く
  • 嘔吐・食欲不振・元気のなさを伴っている
  • 急に失禁が増えた
  • 2〜3日以上トイレが出ていない

これらは「ちょっと様子を見よう」ではなく、早めの受診が安心につながるサインです。「大げさかな」と思っても、気になったら相談するのが一番です。

毎日の観察を「記録」に変えると、こんなに役立つ

トイレの変化に気づくためには、「いつもの状態」を知っておくことが大前提です。でも、毎日見ていると意外と「昨日どうだったっけ」が曖昧になってしまうもの。

そこで役立つのが、簡単な記録をつける習慣です。「もふ手帳」のようなアプリで日々のトイレの様子をメモしておくと、変化に気づきやすくなるだけでなく、受診のときに「いつから、どんな変化があったか」を獣医師に正確に伝えられるようになります。

「今日は2回、少なめ」「少し色が濃かった」——そんな一言でも、積み重なれば立派な観察記録になります。

トイレ環境も、シニア期は見直してみて

トイレの変化に対応するためには、環境の整備も大切です。

シニアになると足腰が弱くなり、トイレまでたどり着くのが大変になることがあります。

  • トイレの数を増やす(特に猫は「頭数+1個」が目安)
  • 段差の低いトイレに変える
  • 寝床の近くにもトイレを置く
  • 滑りにくいマットを敷く

こうした小さな工夫が、その子の「間に合わない」「踏ん張れない」というストレスを減らすことにつながります。

今日からできる、小さな一歩

まず今日から、トイレの後に「何回出たか」「量はどうだったか」「色はいつもと同じか」を、一言だけメモしてみてください。スマホのメモでも、専用アプリでも構いません。

そして、「なんかいつもと違う気がする」と感じたら、その感覚を大切にしてください。飼い主さんの直感は、その子をいちばん近くで見てきた人だからこそ持てるものです。気になることがあれば、かかりつけの獣医師に気軽に相談してみてくださいね。

その子の小さなサインを見逃さない目が、長く元気でいてもらうための、いちばんの贈り物になります。

「もふ手帳」は、犬と猫の毎日を10秒で記録できるWebサービスです。体調・ごはん・体重の記録が「いつもと違う」への気づきになり、その子だけの一冊の本になっていきます。記録は無料・何頭でも登録できます。

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この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬・愛猫に気になる症状があるときは、かかりつけの動物病院にご相談ください。