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犬・猫のごはんと骨・関節|毎日の食事で「動ける体」を支えるヒント

公開日:2026/07/08 更新日:2026/07/08 ごはん
犬・猫のごはんと骨・関節|毎日の食事で「動ける体」を支えるヒント

「よく動く子」を支えているのは、毎日のごはんだった

ソファからぴょんと飛び降りる。散歩でぐいぐい引っ張る。猫じゃらしを追いかけて部屋を駆け回る。

その子の元気な姿を見るたびに、ほっとする気持ちがありますよね。でも、そんな「動ける体」を陰で支えているのが、毎日のごはんだということは、意外と見落とされがちです。

骨や関節は、一度傷んでしまうと回復に時間がかかります。だからこそ、「まだ若いから大丈夫」「シニアになってから考えよう」ではなく、今この瞬間の食事が、数年後のその子の動きやすさをつくっているという視点を持っておくことが大切です。

この記事では、骨と関節の健康に関わる栄養の話を、難しい専門用語を使わずにお伝えします。

骨と関節、それぞれの役割をざっくり知っておこう

まず、「骨」と「関節」は別のものです。ざっくりと整理しておきましょう。

は体の骨格を形成し、内臓を守り、カルシウムなどのミネラルを蓄える役割を持っています。成長期の子犬・子猫にとっては特に重要で、適切な栄養が骨の密度や強さを左右します。

関節は骨と骨をつなぐ部分で、軟骨・関節液・靭帯などで構成されています。スムーズに動くための「クッション」のような役割を担っており、ここが傷むと痛みや歩行の変化として現れてきます。

どちらも毎日の食事から得られる栄養によって、健康な状態が保たれます。

骨の健康に関わる主な栄養素

骨の健康を語るとき、真っ先に思い浮かぶのはカルシウムでしょう。ただ、カルシウムだけを意識していればいいわけではありません。

  • カルシウム:骨の主成分。不足すると骨が弱くなり、過剰でも問題が起きることがあります。
  • リン:カルシウムと協力して骨を形成します。ただし、カルシウムとのバランスが崩れると吸収効率が落ちることも。
  • ビタミンD:カルシウムの吸収を助ける脂溶性ビタミン。不足すると、どれだけカルシウムを摂っても体に活かされにくくなります。
  • ビタミンK:骨のたんぱく質の合成に関わり、骨密度の維持に一役買います。
  • マグネシウム:カルシウムと連携して骨の構造を支えます。

市販の総合栄養食(ペットフード)は、これらのバランスが考慮されて設計されています。そのため、「何かを足さなければ」と焦る必要はありませんが、食事の内容が偏っていたり、手作りごはんを与えている場合は特に注意が必要です。

関節の健康に関わる主な栄養素

関節のケアで注目されているのが、以下の成分です。

  • グルコサミン:軟骨の材料となる成分。体内でも生成されますが、加齢とともに減少するといわれています。
  • コンドロイチン:関節液の成分で、軟骨に弾力を与える役割を持ちます。グルコサミンとセットで語られることが多いです。
  • オメガ3脂肪酸(EPA・DHA):魚油などに含まれる不飽和脂肪酸で、関節の炎症をやわらげる働きが期待されています。
  • コラーゲン(ゼラチン):軟骨や靭帯の構成成分。食事から補うことで関節のしなやかさをサポートします。

シニア期に入ったその子には、これらの成分を配合した「関節サポート」タイプのフードやサプリメントが市販されています。ただし、サプリメントの追加は必ずかかりつけの獣医師に相談してから行うようにしてください。その子の体の状態によって、必要な量や種類は異なります。

体のサイズや年齢によって、気をつけるポイントが違う

骨と関節の健康管理は、その子のサイズや年齢によっても変わってきます。

大型犬の子犬期は特に注意が必要です。急激に体が大きくなる時期に、カルシウムやリンを過剰に摂ると、骨の発育に悪影響が出ることがあります。大型犬の子犬用に設計されたフードを選ぶことが大切です。

小型犬・中型犬は比較的骨格への負担が少ないですが、肥満になると関節への負担が増えます。体重管理も関節ケアの一環です。

は犬に比べて骨格トラブルの話題が少ないですが、高齢になると関節炎を抱える子が少なくないといわれています。「動きが鈍くなった」「高いところに上がらなくなった」というサインは、関節の不調を疑うひとつの目安になります。

シニア期は、筋肉量の低下と関節の変化が同時に進みやすい時期。筋肉は関節を支える役割も担っているため、良質なたんぱく質の摂取も関節ケアにつながります。

日々の食事で気をつけたい「落とし穴」

骨と関節の健康を守るうえで、意識しておきたい注意点があります。

カルシウムの過剰補給は逆効果になることも
「骨にいいから」とカルシウムのサプリメントを追加したくなる気持ちはわかります。でも、総合栄養食を正しく与えている場合、追加のカルシウムは過剰になりやすく、かえって吸収バランスを崩す原因になることがあります。

おやつの与えすぎは体重増加につながる
おやつは楽しみのひとつですが、与えすぎると肥満につながり、関節への負担が増します。おやつのカロリーは1日の食事量の10〜20%以内を目安にするとよいといわれています。

手作りごはんは栄養バランスの管理が難しい
手作りごはんを与えている場合、カルシウムやビタミンDが不足しやすい傾向があります。続ける場合は、獣医師や栄養の専門家に相談しながら進めることをおすすめします。

食事以外にも、関節を守る習慣がある

ごはんの話をしてきましたが、関節の健康は食事だけで決まるわけではありません。

適度な運動は、関節周りの筋肉を維持するために欠かせません。ただし、激しすぎる運動や、関節に負担のかかるジャンプの繰り返しは逆効果になることも。その子の年齢や体格に合った運動量を意識しましょう。

床の滑り止めも大切なケアのひとつです。フローリングで滑る生活は、関節に思った以上の負担をかけています。カーペットやマットを敷くだけで、その子の体への負担がずいぶん変わります。

体重管理については、繰り返しになりますが本当に重要です。標準体重を維持することが、関節を守る最もシンプルで効果的な方法のひとつです。

もふ手帳に体重や食事内容を記録しておくと、「最近少し増えてきたかも」「食欲が落ちてきた」という変化に早めに気づきやすくなります。

「動きの変化」に気づいたら、早めに相談を

骨や関節のトラブルは、初期のうちは見た目ではわかりにくいことが多いです。以下のような変化が続く場合は、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。

  • 散歩を嫌がるようになった、歩くペースが落ちた
  • 立ち上がるときに時間がかかる、よろけることがある
  • 段差の上り下りを避けるようになった
  • 体の特定の部位を触ると嫌がる
  • 猫が高い場所に上がらなくなった

これらは「年のせい」と片づけてしまいがちですが、早めに気づいて対処することで、その子のQOL(生活の質)を長く保てる可能性が高まります。

今日からできる、小さな一歩

まずは、今与えているフードのパッケージを手に取って、「総合栄養食」と書かれているか確認してみてください。その子の年齢・体重・犬種(猫種)に合ったフードを選んでいるかどうかを見直すだけで、骨と関節へのアプローチが変わります。

そして、今日のその子の「動き方」を少し意識して見てみましょう。立ち上がり方、歩き方、段差の越え方。「いつもと同じかな」と確認するだけでいい。その小さな観察の積み重ねが、あの子の体の変化に一番早く気づける力になります。

「もふ手帳」は、犬と猫の毎日を10秒で記録できるWebサービスです。体調・ごはん・体重の記録が「いつもと違う」への気づきになり、その子だけの一冊の本になっていきます。記録は無料・何頭でも登録できます。

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この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬・愛猫に気になる症状があるときは、かかりつけの動物病院にご相談ください。