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ペットと「災害時の食と水」を備える|備蓄・給水・食事管理のすべて

公開日:2026/07/20 更新日:2026/07/20 くらしと防災
ペットと「災害時の食と水」を備える|備蓄・給水・食事管理のすべて

「あの子のごはん、何日分ある?」と聞かれたら

地震や台風、大雨による浸水——いざというとき、真っ先に頭をよぎるのは「この子を守れるだろうか」という不安ではないでしょうか。

避難グッズの準備を調べると、リードやキャリーバッグの話はよく出てきます。でも、「食べること」と「飲むこと」の備えについては、意外と後回しになりがちです。

人間でも「72時間は自力で乗り越えられる備えを」と言われる時代。その子のごはんと水は、今この瞬間、何日分手元にありますか?

この記事では、犬や猫の食事と水の備蓄について、量の目安から保管のコツ、非常時の給水方法まで、できるだけ具体的にお伝えします。

まず知っておきたい「最低限の備蓄日数」

環境省のガイドラインでは、ペットの備蓄は最低5〜7日分、できれば2週間分を目安にすることが推奨されています。

「そんなに?」と思うかもしれません。でも、大規模災害が起きると、ペットフードの流通が止まることがあります。避難所によっては動物を連れて入れないケースもあり、車中泊や自宅避難が長引く可能性もゼロではありません。

まずは「5日分」から始めてみましょう。それだけでも、今よりずっと安心できます。

その子の「1日分」を正確に把握する

備蓄量を計算するには、まずその子が1日に食べる量を正確に知っておく必要があります。

  • ドライフードなら、計量カップではなくグラム単位で把握する
  • ウェットフードを使っている場合は、1日に使うパウチ・缶の数を確認する
  • 療法食や特定のブランドしか食べない子は、それを基準に備蓄する

「だいたいこのくらい」ではなく、数字で把握しておくことが大切です。もふ手帳のような記録アプリに日々の食事量を残しておくと、こういうときにすぐ確認できて便利です。

1日分の量がわかったら、それに7〜14をかけた分量が備蓄の目標になります。多頭飼いの場合は、それぞれの子の分を合計して計算してください。

フードの選び方と保管のコツ

備蓄フードを選ぶときのポイントをいくつか挙げます。

  • 賞味期限が長いものを選ぶ。ドライフードは開封前であれば比較的長持ちしますが、開封後は酸化が進みます。備蓄用には未開封のものをストックしましょう。
  • 普段食べているものと同じものを備蓄する。非常時に突然フードを切り替えると、消化器系にストレスがかかることがあります。慣れた味と食感が、その子の安心にもつながります。
  • 「ローリングストック」で鮮度を保つ。古いものから使い、使ったら補充する習慣をつけると、気づいたら全部期限切れ……という事態を防げます。
  • 保管場所は涼しく、湿気の少ない場所に。高温多湿はフードの劣化を早めます。密閉容器に入れ替えるか、ジッパーをしっかり閉めて保管しましょう。

ウェットフードは水分補給にもなるため、特に猫を飼っている方は何缶かストックしておくと安心です。

水の備蓄は「思っているより多め」に

食事と同じくらい、いやそれ以上に大切なのが水の確保です。

犬や猫が1日に必要とする水の量は、体重や食事の種類によって異なりますが、目安として体重1kgあたり50〜60ml程度と言われています。ただしこれはあくまで参考値であり、気温や運動量、健康状態によって変わります。

備蓄する水の量を計算するときは、ペットの分に加えて、食器を洗う水や手を洗う水なども考慮しておくと安心です。

保管のポイントはフードと同様で、直射日光を避け、涼しい場所に置くこと。ペットボトルの水は定期的に入れ替えを忘れずに。

また、断水時に役立つ知識として、給水車の場所を事前に把握しておくことも大切です。お住まいの自治体が公開しているハザードマップや防災情報と合わせて確認しておきましょう。

非常時の「食事の与え方」で気をつけること

備蓄があっても、非常時の食事には気をつけたいことがいくつかあります。

ストレスで食欲が落ちることがある

地震の揺れや見慣れない場所、騒音——こうした環境の変化は、犬や猫にとって大きなストレスになります。食欲が落ちても、無理に食べさせようとせず、まず落ち着ける環境を整えることを優先しましょう。

いつもより少量から始める

ストレス下では消化機能が低下することもあります。いつもの量を一度に与えるのではなく、少量を数回に分けて与えると胃腸への負担を減らせます。

水分不足に注意する

特に猫は、ストレスや環境の変化で水を飲まなくなることがあります。ウェットフードを混ぜたり、ぬるま湯でふやかしたりして、食事から水分を補う工夫をしてみてください。

食欲がない状態が続くときは受診を検討する

1〜2日食欲がなくても、ストレスが原因であれば落ち着いてから回復することが多いです。ただし、嘔吐や下痢を伴う場合、または3日以上続く場合は、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。避難先近くの動物病院の情報も、事前にメモしておくと安心です。

療法食・サプリメントを使っている子の備え

持病があり、療法食や特定のサプリメントを使っている子は、備蓄の重要度がさらに高まります。

  • 療法食は市販のペットショップでは手に入らないことも多いため、かかりつけ医に相談して多めにストックしておくのが安心です。
  • 投薬が必要な子は、薬の備蓄も忘れずに。薬の名前・用量・投与スケジュールをメモしておき、避難グッズと一緒に保管しましょう。
  • 「この子は○○の療法食を食べています」と一目でわかるメモを、フードのそばに貼っておくと、家族や預け先にも伝えやすくなります。

今日からできる、小さな一歩

備えは、一度に完璧にそろえようとしなくていいんです。

まず今日できることを、ひとつだけやってみましょう。

① 今あるフードと水の「日数」を数えてみる

棚の中を確認して、今何日分あるかを把握するところから始めてください。「3日分しかない」と気づいたら、次の買い物で1袋多く買うだけでいい。それだけで、その子の安全が少し厚くなります。

② その子の「1日分の食事量と水の量」をメモしておく

非常時に慌てないために、数字で把握しておくことが大切です。体重・1日の食事量・使っているフードのブランドと品番——これをスマホのメモや手帳に書いておくだけで、いざというとき自分も家族も迷いません。

その子のことを一番よく知っているのは、毎日そばにいるあなたです。その「知っていること」を形にしておくことが、最大の防災になります。

「もふ手帳」は、犬と猫の毎日を10秒で記録できるWebサービスです。体調・ごはん・体重の記録が「いつもと違う」への気づきになり、その子だけの一冊の本になっていきます。記録は無料・何頭でも登録できます。

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この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬・愛猫に気になる症状があるときは、かかりつけの動物病院にご相談ください。